私は、暇さえあれば、本を読んでいます。
どれくらい読んでいるのか、見当もつかないほどの読書中毒です。
「圧倒的な知識のインプットがあって、初めて、いいブログ記事が書ける」
と思っています。
面白いブログを書こうと思ったり、記事のアクセスを上げようと思ったら、小手先のテクニックなどをやらずに、まずは、知識や経験の量を、上げるのです。
なんでもそうだと思いますが、まずは、量をこなすのです。
量から質に転じるのです。
先日、久しぶりに、ビジネス書で、とてもいい本を見つけたので、紹介しますね。
○「あなたの人生をひっつくりかえす 華僑の非常識な成功法則」 大城太 著 ぱる出版 1400円
いつも思うのですが、書籍というのは、こんな安い値段で、とてつもない智慧が、たくさん詰まっています。
とても、お得な買い物だと思います。
著者の大城さんは、長年、華僑の人たちとビジネスをやっていたそうです。
そこで、彼らと関わりながら、いろいろなことを、学んだそうです。
日本人の発想とは違う、46の法則が、この本には、わかりやすく書かれていますけど、ここでは、私の心に残った、3つの話だけ紹介します。
まず、一つ目です。
日本人は、貧乏な人を見て、
「自分は、まだマシだ…」
と安堵するそうです。
しかし、華僑は、
「なぜ、彼らは、貧乏なのか?」
と分析するそうです。
華僑は、どんな境遇の人物も、見下さないそうです。
その根底には、
「努力次第で、誰でも、ある程度の成功を掴めるけど、そこから先は、運次第だ」
という人生観があるそうです。
「油断をしたら、すぐに、ひっくり返される。今は金持ちでも、運次第で、明日には貧乏になっているかもしれない」
こう思って、常に、細心の注意をしているそうです。
「どうして、この人は、貧乏のままでいいと思っているのだろうか?」
貧乏な人を見ても、こう思って、自分の人生の参考にするのだそうです。
どんな境遇の人でも、けっして見下さずに、自分の糧にするそうです。
さらに、自分よりも、金持ちを見た時でも、
日本人は、金持ちな人を見て、
「この人に比べたら、自分なんて…」
と自分と比較して、卑下したり、落胆したりするそうです。
しかし、華僑は、
「運が味方すれば、自分もこうなれる!」
と希望が湧いてくるそうです。
華僑のこういう人生哲学は、私たち日本人も、大いに見習ったほうが、いいと思いませんか?
こういう地に足をつけた、本物のポジティブシンキングが、今、必要になっているのが、日本社会だと思います。
二つ目です。
日本人は、嫌いな人に会うと、
「この人とは、なるべく付き合わないようにしよう…」
と思って、避けるそうです。
しかし、華僑は、
「よし! 取り込んで味方にしてやれ!」
と思って、あえて近づいていくそうです。
華僑は、嫌いな相手ほど、人間関係を築こうとする傾向があるそうです。
その根底には、
「自分とソリが合わないと言って、避けていたら、その人は、敵になるだけだ」
という人生観があるそうです。
嫌いな人と付き合うことのメリットは、こういうものがあるそうです。
○付き合うことで、自分への攻撃の意思があるのかを、確認することができる。付き合わなければ、相手の意思がわからないので、いつまでも、不気味な存在として、恐怖の対象になる。
○そういう人は、避ければ避けるほど、敵になるので、近づいている間は、絶対的な敵にはなりにくい。
○反対意見を持っている人は、自分にないものをもっている可能性があるので、自分の世界を広げてくれる相手でもある。
なるほど…、ですね。
さらに、「嫌いな人」は、
「嫌いだと思い込んでいる相手」
「本当に嫌いな相手」
この2つに分かれるので、付き合いながら、どちらなのか、見極める必要があるとも、華僑は、考えるそうです。
たとえば、日本人がよく使う表現、
「あの課長、生理的に嫌い! どうしても受け付けない! エレベーターで会った時など、最悪!」
と主張する女性社員が、よくいますよね。
しかし、よくよく考えてみたら、本当に生理的に嫌いで、付き合うのが無理だったら、エレベーターに乗る時にも、いちいち避けなければいけないので、その時は、会社を辞めなくてはいけないのです。
同じ会社に勤めていれば、同じエレベーターには、乗らなくてはいけないのです。
一緒に、エレベーターに乗れる間は、その「生理的に嫌いな人」は、ただの思い込みであり、その課長は、「嫌いだと思い込んでいる相手」なのです。
「嫌いだ!」と思うから、嫌いなだけだということです。
しかし、本当に、同じエレベーターに乗れないくらい嫌いだったら、その課長は、「本当に嫌いな相手」であり、その会社では、仕事はできないので、辞める時だということです。
三つ目です。
日本人は、家族や親せき、友人などの仲間と、ビジネスで関わる場面で、
「見返りを求めることは、嫌らしいことだ…」
と思って、お金を受け取ることに、抵抗がある人が多いそうです。
しかし、華僑は、
「見返りを求めることは、お金の循環であり、当たり前のことだ」
と思って、なんとも思わないで、堂々と、対価を要求するそうです。
華僑は、身内だろうが、親友だろうが、払うものは、ちゃんと払ってもらうそうです。
その根底には、
「お金の見返りは、求めてもいいし、見返りを求めるを、恥じる必要はない。お金は、世の中を、循環させなければいけない」
という世界観があるそうです。
「露骨に見返りを求めるのは、嫌がられるので、言い方などの求め方の表現は、考えたほうがいい。しかし、求めるかどうかで、悩む必要はない」
こういう考え方みたいです。
これは、特に、「ヒーリング」などの癒しの仕事で、起業する人は、頭の隅っこに、置いておいたほうがいいかもしれませんね。
このあたりが、苦手な人、多いですね。
私が、大学生の頃、親戚のお兄さんが経営する喫茶店で、ウエイターのアルバイトを、やっていたことあります。
場所は、沖縄だったのですが、店長である、そのお兄さんの親戚や友人が、たくさん来ていました。
そのお兄さんは、毎回必ず、お金を、キッチリ払ってもらっていました。
お兄さんから言われました。
「お店をオープンしたばかりの頃、親戚や友達が、たくさん来てくれて、とても嬉しかったんだよ。それで、最初は、飲み物代、数百円なんて、知り合いからは、いちいち取ってなかったんだ。でもね、最初に、それをやっているうちに、何度も、無料で飲みに来る友人が、増えてきて、気が付いたら、いつのまにか、凄い金額の損失になっていたんだ」
続けて、
「それで、このままでは、店がつぶれると思って、きちんとお金を取るようにしたんだよ。それから、経営が安定し始めたんだ。身内や仲間と曖昧なお金のやり取りをしたら、大変なことになることを、最初の頃に、学んだよ」
こう話してくれました。
これは、沖縄だけでなく、地方の田舎などで、お店をやっている人なら、一度は、経験することかもしれません。
この話を聞いた後、すぐに、私の友人が、お店にやってきて、
「アイスティーを、一つお願い! もちろん、友達だから、タダにしてよね!」
こう言ってきました。
断ったのですが、あまりにも、しつこく食い下がるので、最初の一杯だけ、無料ということにして、その日は、帰ってもらいました。
しかし、その数日後、その友人は、再び、お店に来て、なんと、
「また無料にして!」
と言ったのです。
あげくに、一緒に来ていた他の友人のも、無料にしてくれと言ってきたので、さすがに、2回目の来店の時には断り、きちんと、正規の料金を請求したら、それから来なくなりました。
「そうか…、お兄さんの言っていたことは、こういうことだったんだな…」
いい社会勉強をしたと思いました。
さらに、
「あの友達は、もしかしたら本当の友達ではなく、ただの遊び友達だったのかもしれないな… 本当の友達だったら、ちゃんとお金を払うんじゃないかな…?」
こうも思いました。
私たち日本人は、これから、中国の方とお付き合いする機会も、増えてくると思いますが、今までに、
「どうして、中国の人たちって、こういう言動や行動をするんだろう?」
こういう疑問を感じたことも、多かったと思います。
この本は、こういう疑問を解き明かしてくれる話が、満載でした。
真の国際交流って、異文化の相手を、深く知ることから、始まるんですよね。
PS 私の母方の先祖も、実は、「華僑」なんですよね。
華僑の中でも、「客家」と呼ばれている集団だったようです。
中国から沖縄に移住してきた、「久米三十六姓」というグループです。
その中から、三司官になった、謝名親方という人物が、私の先祖です。
謝名親方のお墓です。
今年、墓参りに行った時の写真です。
沖縄も、華僑の影響を大きく受けた土地ですね。
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