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努力・素質・運

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ロンドンオリンピック、感動の連続ですね。

昨日は、スーパーで、大きなスイカを、大人買いして、これを、食べながら、オリンピックを、観戦していました。

子供の頃から、こういう大きなスイカを、思いっきり、食べたかったんですよねー。

日本の選手たちも、金メダル、銀メダル、銅メダルなど、どんどん、獲得していますね。

金メダルを、獲得した選手はもちろん、素晴らしいですが、銀も銅も、同じくらい素晴らしいです。

「銀は、金より良い。銅は、金と同じ」

という言葉を、最近、よく耳にしますが、そうだと、思います。




「Boys, be ambitious!(少年よ、大志を抱け!)」

という格言を、知っている人も、多いと思います。

私は、この格言が、高校生の頃、大好きでした。

そこで、

「自分は、地上最強の男を、目指す!」

などと思い、体を鍛え、努力しました。

まあ、その結果、「パワーリフティング」というマイナー競技で、活躍することが、できました。

まあ、マイナーな競技での成功なので、大したことはないのですが、一応、自分なりの「夢」は、実現できました。

昔、この競技の先輩から、

「どんなスポーツにでも、言えることだが、都道府県のチャンピオンというのは、五体満足な人なら、誰でも、努力で、可能なんだ。でもね、東北や九州、四国、関東などのブロックのチャンピオンになろうと思ったら、素質がないと、ダメだ。遺伝的にいいものを、もってければ、ダメなんだ。そしてね、日本チャンピオンやアジアチャンピオンは、運がなければ、ダメなんだ。さらに、世界チャンピオンになる人やオリンピックで、金メダルを、獲得する人は、そうなる運命だったんだよ」

こう言われました。

今でも、そのとおりだと、思っています。

この考えかたからすると、今回のオリンピックに、出場している全ての選手が、「努力」と「素質」と「運」を、MAXまで、高めて、さらに、本番で、

「この中で、誰が、金メダルを獲得する運命だったのか?」

を、決める場だということです。




「成功」というものは、大きく分けて、「努力」、「素質」、「運」の3つから、成り立っていると、思います。



学校教育では、この「努力」を、強調する傾向が、あります。

でも、この「努力」が、実らない場合も、また、多いのです。

「誰でも、頑張れば、きっと、報われる」

こういうスローガンのもと、過酷な努力を、強いられ、潰れていく、高校の運動部の学生も、多いです。

私の個人的な考えでは、スポーツの分野においては、オリンピックなどの世界レベルまでいける人は、10代の頃に、もう頭角を、あらわしていることが、多いと思います。

逆に言えば、10代で、頭角を、あらわせなければ、もっと目標を、地方大会の優勝など、自分に合った、現実的なものに、設定したほうが、いいと思います。

「オリンピックまで、行く」

というのが、スポーツ全ての目的では、ないのです。

日本やアメリカなど先進国は、成功者の話を、拡大解釈して、宣伝することが、多いような気がします。

ほとんどの本が、

「皆、努力すれば、成功できる」

というような趣旨で、書かれています。



しかし、実際には、「素質」も、必要です。

わかりやすように、私の例をあげますが、私の体型、筋肉の質などは、パワーリフティングの競技に、向いていたのです。

「瞬発力の筋肉」と「持久力の筋肉」というものは、生まれつき割合が、決まっているのです。

私は、「瞬発力の筋肉」が、多い人間だったのです。

ちなみに、昔、ある科学者が、100メートル走のカール・ルイス選手とマラソンの瀬古選手の筋肉を、調べたところ、ルイス選手が、80%が「瞬発力の筋肉」で、瀬古選手が、95%が、「持久力の筋肉」で、できていたそうです。

このことから、ルイス選手が、もし、マラソンをやっても、絶対に、成功は、できなかっただろうと、推測できます。

競技として、100メートル走を、選んだから、彼は、成功できたのです。

私なども同様に、どんなに努力しても、「マラソン」では、成功できなかったと思います。

「パワーリフティング」という競技を選んだから、この競技では、成功できたのです。

「成功」には、

「自分の素質に合ったものを、選ぶこと」

も、大切なのです。



あと、「運」も、大切です。

どんなに、努力して、素質があっても、試合の当日、予測不可能な交通事故や悪天候などで、試合が、できないことも、あるからです。

極端な例では、政治的な理由で、試合そのものが、なくなることもあります。

昔、開催された、モスクワオリンピックは、国際政治の関係で、日本の選手たちは、参加できませんでした。

こういうものは、不可抗力です。

個人の力では、どうしようもありません。




さて、精神世界においては、「運」を、強調しすぎるような気がします。

「運を、どうしたら、創りだせるか?」

というセミナーや書籍が、たくさんあります。

でも、これは、

「楽をして、おいしい思いをしてやろう!」

という思想に、なりやすいのです。

たまたま、「運」がよくて、成功した人などが、よく、雑誌などで、登場しますが、そのほとんどが、

「もしほんとうに、運だけで成功していたら、その成功は、長続きしていない」

「実は、影では、凄まじい努力をしていた場合が、多い」

というのが、本当だと思います。




以上を、まとめてみますと、「成功」というのは、「努力」、「素質」、「運」などを、十分考慮に入れて、あくまでも、

「自分に合った目標を、設定しなくてはいけない」

ということが、言えると思います。

あまりにも、「目標」が、低すぎても、やる気がなくなりますが、「目標」が、高すぎても、苦しい思いをするのです。

よく、あまりにも高い「目標」を設定しすぎて、「ノイローゼ」になる人もいますが、そういう人の多くは、

「夢のある人生」

だとか、

「少年よ、大志を抱け」

などの「格言」や「美辞麗句」で、頭が一杯になり、「現実」と「夢」のギャップに、苦しんでいることが、多いのです。

結局、あまりにも「大きな大志」を、設定しすぎたため、日常の「小さな努力」が、空しいものに、見えてきて、結果として、何もできす、ただ、時間が、経っていくだけの人生に、なってしまうという状況に、なりやすいのです。

自分に見合った、「現実的な目標」を設定し、着実に、努力すれば、それに比例した、確実な幸福が、得られるというのが、本当のことだと思います。



「夢」や「大志」というものは、気をつけて、使うようにしないと、自分の精神を蝕む、「猛毒」にもなるのです。

「薬事法第66条」には、

「医薬品は、誇大宣伝してはいけない」

とあるのですが、「努力」や「運」に関しては、あまりにも、誇大宣伝が、多すぎるような、気がします。

その副作用で、苦しんでいる人は、たくさんます。



「少年よ、大志を抱け」

は、正確には、

「少年は、大志を抱け」

なのだと、思います。

「大人」は、やはり、現実との融合を、しっかりと、見極めた上で、人生を、歩いていくべきだと思います。






PS 自分の「努力」と「素質」と「運」を、冷静に、分析しながら、「現実的な目標」を、設定すると、「成功」しやすくなるようです。

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