昨日の13周年記念セミナー、大盛況で、終了しました。
参加された皆さん、ありがとうございました。
懇親会でも、いろいろな話題で、盛り上がりましたね。
「よく、13年間も、書き続けたな…」
と改めて、思いました。
これだけの期間、書き続けるのは、やはり、凄いと思います。
自分で自分のことを、褒めてあげたいです。(笑)
昨日は、スペシャルセミナーだったので、テーマも、「地球文明」ということで、いつもは、話さないことを、たくさん話したのですが、これが、大好評だったので、もしかしたら、大阪と名古屋でも、今月か来月あたり、このテーマで、開催してもいいかなと、考えています。
セミナーでも、話したのですが、こちらでも、少しだけ書いておきます。
「グレーゾーン」の話です。
昔も今も、「光」と「影」は、どの社会にも、存在しています。
この「光」と「影」を、具体的に、「善」と「悪」という言葉に、置き換えて考えてみます。
それぞれのハッキリした定義は、難しいので、あくまでも、便宜上分けただけです。
「白」と「黒」と、表現してもいいですね。
「白=善」
「黒=悪」
ということにします。
人間は、大昔から、この「白」と「黒」の問題に、悩んでいたと思います。
これは、とっても難しいです。
なぜなら、人によって、それぞれ解釈が、違うからです。
たとえば、とても好戦的な男性のことを、「勇ましい!」と感じて、憧れる人もいれば、「野蛮だ!」と感じて、軽蔑する人もいます。
さらに、喧嘩や戦争などは、自分や自分の国が、「黒」だと思っている人など、ほとんどいないのです。
人や国が、争っている場合、そのほとんどが、それぞれ自分たちこそ、「白」だと思っているのです。
喧嘩や戦争というのは、「白」と「黒」が、戦うのではなく、ほとんどが、「白」と「白」が、戦っているようなものです。
状況によっては、善良な人が、犯罪者に襲われて、抗戦するような「白」と「黒」の戦いもあるし、犯罪者同士で抗争する「黒」と「黒」の戦いもあるでしょう。
だから、大きくわけて、この世界での争いごとというのは、
「白」VS「白」
「白」VS「黒」
「黒」VS「黒」
という3タイプの争いに、分けられるのかもしれません。
いずれにしても、「白」と「黒」だけの二極だけでは、争いが、過激になりやすいということを、人間は、長い歴史の間に、学んだのだろうと思います。
注意して、細かく観察してみると、世界中のたくさんの国や政治、社会、組織の中には、この「白」と「黒」だけの戦いを、緩和するために、「灰色」、つまり、「グレーゾーン」を、意図的につくっていることに、気がつくことがあります。
「白」と「灰色」と「黒」
という三極で、バランスを保っているケースが、多いということです。
例をあげてみます。
世界地図を、思い浮かべてください。
思いだせるだけでいいですよ。
「アメリカ」と「ロシア」
というふうには、この二大大国は、隣接していません。
もし、そういう地理的な状態だったら、すぐに、
「アメリカ」VS「ロシア」
という大戦争に、なってしまう可能性が、大きいからです。
アメリカ人が、単純に、
「悪の権化、ロシアを、やっつけろ!」
と思った時に、
「白」VS「黒」
の状態に、なりやすいのです。
そこで、緩和剤として、「灰色」である「グレーゾーン」を、二つ配置してあります。
「カナダ」と「アラスカ(アメリカ)」です。
「アメリカ」と「カナダ」と「アラスカ」と「ロシア」
こうやって、「灰色」を入れることによって、それが、「クッション」の働きをして、大きな争いに、なりにくくしているのです。
仮に、アメリカ人が、自分たちが、「白」で、「ロシア」を、「黒」だと思っているとして、戦争が、始まっても、
「白」VS「灰色」VS「灰色」VS「黒」
という状態に、なりやすくしているということです。
「単純」よりも、「複雑」のほうが、いいこともあるのです。
例え話ですが、「アメリカ」と「ロシア」を、人間の「骨」と「骨」だとすると、骨同士では、摩耗してしまします。
だから、「骨」と「骨」の間に、関節としての「軟骨」を置く必要があるのです。
この場合、「カナダ」と「アラスカ」という「グレーゾーン」は、「軟骨」の役目をするのです。
「アメリカ」と「ロシア」が、戦争しそうになっても、間の「カナダ」を、いちいち通らないと、戦争しにくくしているのです。
もしかしたら、「カナダ」だけでは、負荷がかかりすぎて、荷が重たいということで、さらに、「グレーゾン」である、「アラスカ」を、追加したのかもしれません。
「アラスカ」というアメリカの州であって、本国のアメリカから、離れているという中途半端な地域を、わざとつくることによって、さらに、地理的に複雑で、ややこしくして、戦争が、起こりにくいように、歯止めをしているのだと思います。
これは、他の場所にも、たくさん見られます。
「ロシア」と「ヨーロッパ」の間にも、「ウクライナ」などが、入っています。
他にも、北欧やスイスなどの小さな国を、たくさん入れることによって、わざと複雑な状況をつくっているように見えます。
ヨーロッパに、小さな国が多いのも、長い歴史から、
「外国との政治は、単純にしないほうがいい。複雑なほうが、争いが起こりにくい」
ということを、学んだからかもしれません。
「中国」という大国と「インド」という大国の間にも、「ネパール」などの小国が、いくつか入っています。
これも、
「中国」VS「インド」
という大きな戦争を、防ぐための緩和剤であり、クッションだと思います。
他にも、「中国」と「ロシア」の間には、「モンゴル」が、入っています。
この「モンゴル」も、先ほどの「カナダ」のような「グレーゾーン」であり、クッションの働きをするのだと思います。
推測ですが、「モンゴル」だけでは、負荷がかかりすぎて、荷が重たいということで、「グレーゾーン」である、「内モンゴル自治区」を、追加したのかもしれません。
「内モンゴル自治区」という中途半端な地域を、わざとつくることによって、複雑で、ややこしくして、戦争が起こりにくいように、歯止めをしているのだと思います。
これは、「チベット自治区」や「新疆ウイグル自治区」なども、同じだと思います。
たしかに、これらの地では、紛争が絶えませんが、でも、これらのクッションが、なくなったら、
「ロシア」VS「中国」
「中国」VS「インド」
などの大国同士の大戦争が、勃発する可能性があるのです。
「中国」も大国ですが、やはり、「日本」も、大国だと思います。
だから、この二国も、もし隣接していれば、
「中国」VS「日本」
という大戦争に、なりやすいと思います。
幸い、この二国の間には、日本海という荒波があって、地理的に、なかなか戦争しにくいのですが、それでも、危ういいといことで、この間に、「韓国」と「北朝鮮」というクッションである、「グレーゾーン」を、つくったのだと思います。
おそらく、最初は、「カナダ」のように、「韓国」だけでも、大丈夫だと思ったのでしょうが、だんだん、韓国だけでは、荷が重いということが、わかってきて、前記の「アラスカ」のように、中途半端な「北朝鮮」という「グレーゾーン」を、追加することによって、複雑にしたのだと思います。
このように、二極だけでは、危ないので、三極にして、それでも、不安な場合は、四極にして、安定を保つという高等テクニックは、世界中で行われています。
ただし、これは、なかなか、一般の人には、理解できないようです。
ちょうど、将棋の名人同士が、対局しながら、高度な読みあいをしていても、将棋の素人たちには、理解できないようなかんじだと思います。
日本の政治でも、アメリカを支配しているような極悪人たちに、対抗するために、善良な人を、政治家にしたりすると、
「白」VS「黒」
という戦いになりがちです。
具体的には、
「善良な政治家」VS「極悪な権力者」
という構図です。
それでは、過酷な戦いになるので、いろいろ考えた結果、「グレーゾーン」になる「灰色」を、入れたんだと思います。
「白」VS「灰色」VS「黒」
という構図にしたのです。
具体的には、
「善良な国民」VS「腹黒い政治家」VS「極悪な権力者」
という感じです。
何が言いたいか、わかりますか?
「日本の政治家は、腹黒いほうがいい」
と言っているのです。
日本の政治家が、善良な人ばかりだったら、
「白」VS「黒」
の構図になり、過激な事件が、起こりやすくなるのです。
日本人に、あまり極悪人はいません。
政治家にも、本当に悪い「悪人」は、少ないのです。
しかし、ズルイことばかり考えている「ズル人」は、たくさんいます。
でも、それでいいのです。
その「ズル人」である人たちが、政治家になってくれて、アメリカを支配しているような本当の極悪人たちと、会ってくれるおかげで、私たち一般の国民は、そういう悪人たちと、顔を合わせなくて済むのです。
「善良な国民」VS「極悪な権力者」
という、
「白」VS「黒」
は、怖いと思いませんか?
「善良な国民」VS「腹黒い政治家」VS「極悪な権力者」
という、
「白」VS「灰色」VS「黒」
のほうが、気分的に、楽ですよね?
日本の腹黒い政治家たちに、どんなに、文句や悪口を言っても、殺されることはありませんが、もしも、彼らがいなくなったら、私たちは、アメリカを支配しているような極悪人たちに、直接、文句を言わないといけなくなります。
下手したら、暗殺されるかもしれません。
こう考えると、緩和剤でもあり、クッションでもある、「グレーゾーン」の働きをしてくれている日本の政治家たちに、感謝したくなってくるのではありませんか?
凄く厳しい仕事をしているのですよ、彼らは…
「善」と「悪」
そして、
「白」と「黒」
私たちは、「光」と「影」のコントラストでしか、認識できない世界に、生きているので、これは、しょうがないのかもしれません。
未来の世界になっても、ある程度は、「光」と「影」は、存在していると思います。
ただし、今よりは、その対比は、薄かったり、繊細だったりするのかもしれません。
いずれにしても、「光」だけでも、「影」だけでも、認識することが難しくなるために、この二つは、いつの時代にも、ある程度は、存在し続けると思います。
そして、「光」が、強くなれば、「影」も、強くなるし、「影」が、強くなれば、「光」も、強くなるという傾向は、しばらくは、続くだろうと思います。
宇宙の全てを眺めることができる、「神」という存在からは、人間の世界での「白」と「黒」は、どう見えるんでしょうね?
もしかしたら、ハッキリとした明暗の分かれる、「白」と「黒」で書いた「四コマ漫画」のような絵よりも、複雑な陰影で、多種多様な「灰色」を使った、「グレーゾーン」の多い「水墨画」のほうが、美しく見えるのかもしれませんね。
PS 白と黒だけで描いた、単純な漫画のような絵よりも、様々な灰色を使って、複雑に描いた水墨画のほうが、綺麗ですね。
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