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奈良ミステリーツアー 2 明日香村

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8月14日(水)、温泉付きのホテルで疲れをとったせいか、朝は、とても爽やかに目覚めました。

午前9時頃、NさんとKさんが、ホテルまで車で、迎えにきてくれました。

それから、明日香村に向かいました。



天気は、少し雨が降っていました。

Kさんが、やたらと雨を気にしているので、聞いてみたら、なんでも、明日香村は、雨が降ると、道路が泥だらけになり、歩くのが大変だとのことでした。



車内では、3人で、歴史や精神世界の話で、盛り上がりました。


私が、一番面白かったのは、Kさんの不思議体験でした。

25年くらい前の話だそうですが、Kさんは、映像関係の仕事で、奈良県に、撮影に来たのだそうです。

そして、撮影隊のメンバー、8名くらいで、ある旅館に、宿泊したのだそうです。

凄く変な旅館で、従業員の女性が、明らかに人間ではないような雰囲気だったそうです。

砂利の敷いてある廊下を、音もなく歩いたり、常識外れのマナーをやったりして、皆、驚いたそうです。

さらに、風呂場から、下水が逆流したり、風呂場に、なぜか、髪の毛が、散らばっていたり、食事も、おかしな素材で、調理されていたそうです。

旅館の敷地内に、泥の池みたいのがあって、100メートルくらいの橋を、渡ったりと、常識では考えれない体験を、全員がやったそうです。

これが、1人だったら、夢か幻覚を疑いますが、8人が、皆、同じ体験だったそうです。

あまりにも、酷い待遇だったので、翌日、その旅館を、逃げるように、出たそうですが、その後、電話をかけても、人に聞いても、誰も、そんな旅館が、その場所に、あったことなど、知らなかったそうです。

跡形もなく、その旅館は、姿を消したのだそうです。


「私たちは、もしかしたら、キツネに、からかわれたのかもしれません…」

Kさんは、そう言いました。




私は、こういう話は、本当だと思います。


「日本昔話」などでも、旅人が、キツネやタヌキに、ばかされる話は、たくさんありますが、現代でも、そういうことは、あるだろうと思うのです。


昔、「バビル2世」という面白いマンガが、ありましたが、この中で、バベルの塔のような神聖な場所には、敵を近づけないように、外敵が、近づいてくると、砂漠の中に、人工的な砂嵐を作りだし、塔を見えなくする場面が、でてきます。

世界中の聖地は、現在でも、そのような場所が、たくさんあるようです。

山の中だったら、大雨を降らせたり、海の中だったら、激しい海流を起こしたり、そうやって、人々を、近づかせないようにするのが、本当の聖地なのです。

神様が、やっているのか、宇宙人が、やっているかは、わかりません。

とにかく、そうやって、聖地を、管理している存在が、いるようなのです。


おそらく、明日香村も、嵐や海流の代わりに、そういう旅人を、迷わすような見張り役のような存在が、門番のように、そこを、守っているのかもしれません。



大切な宝物がある場所、つまり、聖地は、思いっきり派手にして、観光地化して、たくさんの人で、そこを囲い込むか、反対に、とても地味にして、僻地化して、人が、近づかないようにするか、どちらかにするという話を、聞いたことがあります。

日本では、どちらかというと、京都が、前者で、奈良は、後者だと思います。

僻地化するというのは、交通の便を、意図的に悪くするということです。

新幹線の駅がなかったり、電車やバスの本数を、少なくしたりして、なるべく、多くの人が、頻繁には、行けないようにするのです。




明日香村は、たしかに、奈良県の中でも、交通の不便な場所にありました。

しかも、思っていたよりも、広いのです。

最初、歩いてまわろうかと思っていましたが、歩くのは、無理です。

さらに、レンタル自転車も、あるのですが、これも、オススメできません。

けっこう坂が多くて、自転車での移動は、地獄を見ると思います。

名所も、散らばっているので、車以外では、移動できません。


「まるで、セドナみたいだな…」

こう思いました。

車での移動やパワースポットが、点在しているとことが、なんとなく、アメリカのセドナに、似ているのです。




「明日香」という村は、文字通り、飛鳥時代に、都があった場所だそうですが、昔、読んだ本には、インドから、たくさんの仏教徒が、日本に渡ってきて、最後に、住みついたのが、この土地だったという説が、あるそうです。

「ア」は、「聖なる」という意味で、「スカ」は、お釈迦様の一族、「釈迦」の意味で、「アスカ」で、「聖なる釈迦族の土地」という意味があるそうです。



「大陸から、仏教やキリスト教が、日本に渡ってきた」

という説を聞くと、違和感を、覚える方も、多いと思います。

私も、学生時代、そう思っていました。

それは、

「インドや中近東からは、日本は、距離的に遠すぎるだろう…」

と思ったのです。

それは、「西遊記」のイメージで、ほとんどの人は、「シルクロード」を、旅人が歩いているのを、自動的に、想像してしまうからだと思います。



昔、インドや中近東から、日本に来るルートは、三つあったようです。


一つは、シルクロード。

ここは、山あり谷あり、しかも、山賊や盗賊も、たくさんいたので、たしかに、旅すると、片道でも、数年は、かかっていたと思います。


二つ目は、マリンロード。

ここは、タイやフィリッピンなどを経由して、東南アジアの海を、帆船で渡ってくるルートで、ここだと、当時でも、数か月で、来れたようです。


三つ目は、ステップロード。

中学などの社会科の時間では、サラリと読み飛ばされるのですが、実は、このルートが、当時、頻繁に使われたようです。

ここは、草原地帯で、障害物は、何もありません。

しかも、山賊や盗賊も、ほとんどいなかったので、トラブルが、少なかったようです。

事件が起こらないので、文献に、ほとんど記録が残っていないようなのです。

駅伝のように、馬を、いくつかの場所に置いておくと、リレーのように、乗りつないで行けたようです。

時速60キロくらいの馬で、飛ばせば、片道、6日くらいで、中国の東の端に着いたそうです。

それから、船に乗れば、日本の東北地方などにも、すぐに、着けたようです。



どうですか?

歴史というのは、こうやって、筋道を立てて、検証すると、面白くなってきます。

モンゴルの草原を、馬に乗って、日本に向かった、仏教徒やキリスト教徒たちを、イメージすると、ワクワクしてきませんか?




さて、明日香村には、午前10時くらいに着きました。

雨は、見事にあがって、晴れました。

まわりたい所は、たくさんあったのですが、まずは、有名な「石舞台」に、向かいました。



車から降りて、少し歩くと、いよいよ石舞台が、見えてきました。




次回に、続きます。







PS 遠くからの石舞台の眺めです。

明日香村には、こういう場所が、たくさんあります。


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