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モハメッド・アリ

ボクシングの元世界ヘビー級チャンピオン、モハメッド・アリが、昨日、お亡くなりになったそうですね。

アメリカのアリゾナ州フェニックスの病院で、享年74歳だったそうです。

ご冥福をお祈りします。


また1人、偉大な人物が、光の世界に旅立ちましたね。

おそらく、アリの魂は、もう地球を卒業したと思います。

ライトワーカーとしての使命を、完全にやり遂げたと思います。

それくらい、素晴らしい人物でした。

たくさんの有名人が、亡くなるニュースを、よく目にしますが、アリが亡くなったを知ったときには、目から涙がこぼれました、

それくらい、大好きで尊敬していた人物です。








以前にも書きましたが、追悼の意味で、もう一度、モハメッド・アリについて書きますね。



その前に、まず、「ベトナム戦争」の話です。

「モハメッド・アリの生涯」と「ベトナム戦争」は、切り離せない関係にあるからです。



1990年の頃、大学生だったのですが、その頃、私の精神世界の恩師、宮城先生から、ある日、「ベトナム戦争」についての話を、聴く機会がありました。







その当時、アメリカの大統領などの、一部の権力者達が、この戦争を計画していたと言っていました。


いろいろな裏話を、聴いたのですが、興味深かったのは、その戦争に、「食文化」が利用されたということでした。

先生によると、食事というものは、私達が、普段考えているよりも、はるかに重要で、人間の深層心理まで、影響を及ぼすと、言っていました。

「食べ物というものは、自分の体の一部だ」

という考えを人間は、心の奥底で、感じているそうです。

ですから、異文化の人たちと、交流する時、そのコミュニティの人たちの食べているものを、食べないと、絶対に友達には、なれないそうです。

逆に、友人になりたければ、同じものを食べるとすぐ、友人になれると、話していました。

これは、世界中全てに、当てはまるかもしれないとも言ってました。



現在は、ほとんどないと思いますが、ベトナム戦争の前、ベトナムでは、「犬」を、食べていたそうです。


ご存知のように、アメリカ人は、世界一、「犬」を大事にする国民です。

彼らにとって、「犬」は、家族であり、「人間」と同等の存在なのです。

だから、ベトナムが、アメリカの戦争相手に、選ばれたかも知れないと、先生は言っていました。

つまり、アメリカ人から見れば、彼らの家族である、「犬」を食べるベトナム人は、「人食い人種」に、見えたそうです。

アメリカ人にとって、一番殺しやすい人間が、ベトナム人だったそうです。

人間というものは、相手を、

「こいつは、人間ではない」

と思ったら、いくらでも、残酷になれる存在のようです。

宗教戦争が、残酷になるのも、相手のことを、

「こいつらは、悪魔だ!」

と思っているからのようです。



さて、その日の講義で、先生は、いつものように、ビデオを見せてくれました。







内容は、ベトナム戦争の頃に起こった、ある事件のことでした。

ベトナムのある村で、アメリカの部隊が、女性や子供を含む、村人全員を皆殺しにした事件でした。

戦争中の出来事なのですが、やはり、アメリカで問題になったそうです。


そして、殺した兵隊に、テレビ局が、インタビューしていました。

「どうして、そんなひどいことを、平気でやったのですか?」

こうインタビューされて、18~21歳の兵隊達が、口を揃えて、こう言いました。

「あの時、村人を殺さなかったら、軍法会議にかけられ、死刑になると、上官から言われていたんだ。命令には逆らえなかった。逆らって、自分が殺されるのが、嫌だったんだ」

先生は、この答えを聞いて、

「もっともな意見です。十分言い訳になっています。気持ちは、よーくわかります。アメリカの国内では、この言い訳が、通用したようです。でも、殺されたベトナムの村人に、この言い訳が、通用しますか? 通用しません!」

こう静かに、話し始めました。


それから、厳しい口調で私達に向かって、

「あなた達が、もしこのアメリカ兵の立場だったら、どうしますか? 一度だけでいいから、真剣に考えてください!」

こう言った後、さらに大きな声で、

「私はね、皆さんに、このような状況になった時、どうぞ殺してください! 人殺しをするぐらいなら、自分が殺されます! こう言える人間に、なってもらいたいと思って、授業をしているのですよ。いいですか? これが私の願いです…」

こう言っていました。



先生曰く、私達が、未来の予測をしばしば間違えるのは、「偏見」が、大きな原因になっているようです。


たとえば、1991年の湾岸戦争の当時、日本人のほとんどが、

「どうせ、和平交渉で解決するだろ」

などと間違った、甘い予測をしたのも、この偏見だと言っていました。

日本語の表現の中に、「真人間」という表現がありますが、先生に言わせると、この言葉の中に、全てが隠されているそうです。

つまり、日本人は、基本的に、「性善説」で、ものを考える民族らしいのです。

これは、大陸ではなく、島国のため、外国に比べると、比較的、多民族からの侵略や虐殺を、歴史上、あまり経験していないということが、原因だそうです。

世界情勢を考える場合、しばしばこの、「性善説」が、間違った予測や結論を、生み出す可能性があると言っていました。



「戦争」の問題は、とても根の深い問題です。

私個人は、複合的な要因から、成り立っている問題で、特に、「根本原因」というものはないと、思っています。


よく、「武器」の問題が、原因だと言われますが、先生によると、ある文化人類学者たちが、アマゾンの未開人たちを対象に、実験をしたことが、あるそうです。

その実験は、

「戦争をする双方の武器を、減らしていき、最後は、武器を取り上げる」

という実験だったそうですが、実験が進むにつれ、皆、凶暴になり、武器が、まったく無くなった「素手」の状態が、一番残酷な殺し合いに、なったそうです。

「マスコミによる影響」も、よくとりあげられますが、「マスコミ」というものが、まだ世に中になかった19世紀以前も、人間は、戦争してきています。

これも「要因」の一つで、「根本原因」ではないと思います。




モハメッド・アリの生涯については、伝記なども、たくさん出版されていますが、映画が、わかりやすいです。

その中でも、ウイル・スミスが主演している、「アリ」という映画が、一番わかりやすく面白いです。

興味のある方は、ぜひ観てみてください。



彼は、1936年、18歳の時に、ローマオリンピックで、ボクシングの金メダルを獲得したのですが、故郷のケンタッキーのレストランで、その直後に、酷い人種差別をうけ、この金メダルを、ケンタッキーの川に、捨ててしまったそうです。


その後、24歳の時に、

「ベトナム戦争に行け!」

という、「徴兵カード」が、彼のもとに届いたのですが、これを頑固として拒否し、たくさんの人々の目の前で、この「徴兵カード」を、焼いてしまったそうです。

そのために、懲役5年、罰金1万ドル、チャンピオンベルト剥奪、ボクシングライセンス剥奪など、裁判所から、厳しい判決を、いいわたされています。


その時のアリのインタビューを、ある記録映画で、見たことがあるのですが、アリは、「徴兵拒否」の理由について、

「べトコンには、文句はねぇ!」

と言っていました。

これは、

「どうして、なんの恨みもないベトナムの人たちと、自分が喧嘩をしなくては、いけないんだ? 偉大なボクシングの世界チャンピオンである俺が、そんな弱いものいじめのような、卑怯な真似ができるか! 冗談じゃねぇ!」

こういう意味だったのだそうです。

本当にそのとおりです。

もっともな意見だと思います。


ただ、その当時、このような人間として、当たり前の意見を言う人は、ほとんどいなく、アメリカ社会でも、大ヒンシュクだったそうです。

「生意気だ!」

「愛国心がない!」

「非国民!」

などと、さんざん悪口を言われたそうです。


その後、1971年には、裁判の末、最高裁判所から、「無罪」を勝ち取るのですが、裁判費用で、ボクシングで稼いだ大金のほとんどを使い果たし、貧乏になってしまったそうです。

しかし、さらにその後、1974年には、アフリカのキンシャサで、有名な奇跡の生還、つまり、再び世界チャンピオンになるという快挙を、やってのけたのです!



1981年に、パーキンソン病にかかり、引退していたのですが、このアリが、再び、私たちの前に、その勇姿を現したのは、1996年の「アトランタオリンピック」でした。

アメリカの「アトランタ」という土地は、世界で、もっとも人種差別が激しいとも、言われているそうです。


この時のオリンピックでは、

「差別のない平等な社会」

が、テーマだったそうですが、開会式の聖火ランナーが、会場に走ってくる間、会場のスクリーンには、「マーチン・ルーサー・キング牧師」の「I have a dream(私には、夢がある)」の演説が流れて、人々の感動をよんでいたそうです。

その後、直前まで内緒にされていた、最終ランナーが、走ってきました。

そのランナーが、アリでした。


私は、この場面を、当時、アメリカの家のテレビで見たのですが、とても感動的でした。

パーキンソン病で、震える手で、聖火を握り点火していました。







その時には、クリントン元大統領とオリンピック委員会から、彼が、60年前に、ケンタッキーの川に捨てた、ローマオリンピックの金メダルの再交付が、行われました。


そして、アリ夫妻が、ミシガンの自宅に戻った時には、世界中からの手紙の山だったそうです。

身体障害者、共和党員、黒人、白人、キリスト教徒、ユダヤ教徒、イスラム教徒、60年代の活動家など、たくさんの人々から、感動したという趣旨の手紙が、届いていたそうです。




アリは、その後、「911テロ」の時も、救援コンサートを開催したりして、積極的に世界の平和と安定のために、活動していました。

湾岸戦争の時には、直接、フセイン大統領と会い、10人のアメリカ人捕虜を、解放するのにも成功しています。

アリは、ハーバード大学での講演会のとき、学生から、

「何か、即興の詩を、詠んでくれ。」

と頼まれ、パーキンソン病の苦しい体調で、世界一短い詩を、詠んだそうです。

「Me !  We ! (俺、俺たち)」

だったそうです。

何か、深い意味があったかもしれませんね。




私は、アリのように、時代の流れに関わらず、自分の信念を貫く男が、大好きです。


あの時、たくさんのアメリカ人が、

「みんなが、ベトナムに行くからしょうがない。国家の命令には、逆らえない」

と賢そうなことを言って、ベトナムに行き、たくさんの殺人をしました。

「戦争だから、しょうがない…」

これが、彼らの言い訳でした。

しかし、その時に、世間の流れに負け、良心を殺して、人殺しをした人たちは、今でも、やはり後悔している人が、多いと思います。


アリのような人たちが、もっとたくさん出てきたら、地球は、もっと早く、よくなるような気がします。




子供の頃読んだ、何かの少年漫画に、こういうことが、書いてありました。

「世の中を、変えられる男の条件は、三つある。まず、一つ目は、目の前の10人の男たちと、喧嘩して勝てるだけの腕っぷしの強さだ。二つ目は、100人の男たちと議論しても、説得できることができる頭のよさだ。三つ目は、1000人の男たちを魅了して、動かすことのできる魅力だ」

ちょと古い価値観かもしれませんが、私が、子供の頃憧れていた理想の男性像です。

モハメッド・アリは、まさに、私の憧れる理想の男だったのです。


合掌。





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