そういえば、私の本業である、「キネシオロジー」について、あまり、記事を、書いていなかったので、久しぶりに、書いてみます。
以前に、エッセイで、書いたことなので、再掲載になります。
ご存知のように、私は、21歳から35歳まで、「パワーリフティング」という競技の選手でした。
さして、そのパワーリフティングの勉強のために、1997年の5月に渡米し、ロサンゼルスの、「ゴールド・ジム」で、本格的なトレーニングを、開始しました。
設備、器具とも、やはり、世界最高でした。
しかし、最初の頃は、筋肉も筋力も、発達したのですが、だんだん、成長が、停滞しはじめました。
挙句の果てには、日本にいた頃よりも、弱くなってきました。
「こんなはずではない。何かがおかしい。何が、悪いんだろう?」
と自問自答していましたが、答えは、でませんでした。
また、アメリカ人の強さの秘密は、「遺伝」や「優れたトレーニング法」などにもあることは、わかったのですが、もう一つは、「ドラッグ(筋肉増強剤)」でもあるということが、だんだん、わかってきました。
自分が、求めている「理想のトーレーニング」とは、何か、根本的に違うという気がしていました。
トレーニング仲間の何人かは、そのような誘惑に負けて、「薬(ステロイド)」などの不自然なものに、手を出し、精神的にも、おかしくなったりする日本人もいました。
「もっと自然に、副作用もなく、健康で幸せな人生を送れるようになれる、究極のトレーニング法は、ないのだろうか?」
いつもこう考え、ロサンゼルス中のトレーニングジムを、回っていましたが、これといったものには、出会わず、不完全燃焼が、ずっと続いていました。
そんな時、1998年の3月に、その「ヴォイス」という会社に勤めていた頃、一緒にランチを食べていた友人が、ロサンゼルスに来ました。
それで、
「本間先生という人物に、会いに行こう」
という話になりました。
リトル東京という小さい街が、ロサンゼルスのダウンタウンには、あるのですが、この街は、歩いても、30分ぐらいで、全部回れるぐらい小さい街です。
その街の一角の「ホンダプラザ」というモールに、本間先生の診療所はありました。
「B.E.S.T CLINIC」という名前の診療所でした。
ウサギの絵の看板のある、そのオフィスに入ると、「本間先生」という人物が、待合室に、現れました。
「あれっ? 思っていたより若いじゃないかー? イメージと全然違うぞー?」
と自分のイメージとの格差に、驚きました。(笑)
それから、友人達と本間先生を交えて、食事をしたのですが、本間先生が、とても柔軟な思考をする人物で、自分が、今まで出会った、「ドクター」の称号がつく人物達とは、かなり異質だということに、だんだん、気がつきました。
こういう自然体で、気さくで、飾らない人に限って、「本物の人物」が多いということは、それまでの人生経験で知っていたので、本間先生が話す、「カイロプラクティック」についても、熱心に聴きました。
私が、追求してきた、「ウエイト・トレーニング」とも、共通点が、多いので、とても、有意義な交流でした。
本間先生は、ロサンゼルスで、ダリル・アンカさんの「バシャール」のチャネリングにも、出席したと聞いて、
「本当に、柔軟性のある人物だ!」
と思いました。(笑)
食事が終わり、その翌日、友人の女性の付き添いで、本間先生のオフィスを、訪ねました。
自分自身は、カイロの治療は、それほど必要ないだろうと、思っていました。
ところが、本間先生に、レントゲンを、撮ってもらったら、私の首が、極端に悪いということが、わかりました。
そこで、週に3回、2週間ぐらいかけて、治療することになり、実際、いろいろな矯正をやってもらいました。
日本でも少し、骨の矯正は、やってもらったことはあったのですが、本間先生の矯正は、それらと比較できないぐらい、上手かったのでした。
カイロプラクターとしても、超一流だということが、すぐにわかりました。
肉体の矯正が終わった、2週間後、本間先生の診療所で、面白い体験をしました。
先生が、ニコニコ笑いながら、
「トーマ君、砂糖を、舐めてみてごらん!」
こう言ってきました。
不思議に思い、目の前にあった、「スターバックス」によく置いてある白砂糖を、口に含んでみました。その後、さらに先生が、
「腕を伸ばして、肩に力を、入れてみて!」
というので、力を入れてみたのですが、全く力が入りません。
なんと、本間先生の小指の力に、簡単に負けてしまうではないですか!
自分では、力を入れているつもりなのですが、自分の意識とは、別の、もっと大きな意識が、力を落としている感覚なのでした。
これは、それまでに体験したことのない、未知の体験でした。理由を知りたくなったので、先生に質問すると、
「トーマ君、例え話をするとね、最近の高級車というものは、スーパーコンピューターが、備えられていて、エンジンに傷がついたり、オイルが漏れたりすると、そのスーパーコンピューターが、逸早く、それを察知し、どんなに、ドライバーが、アクセルを踏んでも、安全の為に、スピードが出ないようにする、制御装置があるんだよ」
と話してきました。
それから、続けて、
「人間の肉体も同じように、スーパーコンピューターが、備わっていて、肉体の中で、例えば、心臓や肺が傷ついたり、胃や腸に問題があると、その傷を察知して、どんなに、人間が、筋力を出そうと思って、力んでも、力が出ないようにする制御装置が、あるんだよ」
と話してくれました。
つまり、「白砂糖」という「毒」が、口の中に入ってきたので、私の意識が、どんなに力を入れても、私のさらに大きい意識(ハイアーセルフ)が、私の肉体を、守るために、パワーダウンさせている状態だというのでした。
私は、それまで、「白砂糖」というものが、こんなに身体に悪い、「猛毒」だということを知らずに、口に入れていたのですが、その時に、初めてその事実に気がつき、愕然としました。
テレビのコマーシャルや、書籍などの「常識」の中に、いかに嘘が多いかということに、改めて、気がつきました。
「甘いものを食べると、疲れがとれる」
子供の頃から、周りの大人たちから、こう言われて育ち、それを信じていました。
でも、事実は、
「甘いものは、疲れの大きな要因の一つである」
というのが、本当のことのようでした。
今でも、日本の健康関連の書籍には、「白砂糖の害」を書いてあるものは、ほとんどありません。
本間先生によると、アメリカの少数の科学者たちは、「白砂糖」を「コカイン」などと同じ、「麻薬」だとみなしている学者も、いるということでした。
かなり、習慣性が高く、中毒症状になっている人が、多いということでした。
ただ、ここまで、社会に蔓延すると、ほとんどの人が、
「まさか、砂糖ぐらいで、身体が、そんなに蝕まれるようなことは、ないだろう」
と安易に、考えているそうです。
私も、そうでした。
最近の子供の「キレル」という現象も、かなりの割合で、白砂糖が、関与しているという話でした。
白砂糖に限らず、精製された人工の物質は、人間の身体で、コントロールができず、白砂糖などは、特に、血糖値が、勝手に、上がったり、下がったりしはじめ、それに伴って、情緒も、不安定になるということでした。
いわゆる、禁断症状が、子供たちの、「キレル」という行為に、結びつくことが多いそうです。
ちなみに、自然の「黒砂糖」や「蜂蜜」などは、逆に、とっても、身体にいいそうです。(笑)
私が、アメリカに来て、パワーダウンした理由が、だんだん、わかってきました。
一番の理由は、「食事」だったのです。
ホームステイしていて、アメリカ人の家族と一緒に、夕食後に、大量のアイスクリームを、食べていたのです。
おまけに、コーラなども、がぶ飲みでした。
知らないうちに、「砂糖中毒」に、なっていたのでした。
私のハイアーセルフが、毒の入った状態の私の肉体を思いやって、親切で、パワーダウンさせてくれていたということがわかった瞬間、なんともいえない、感謝の気持ちがわいてきました。
「白砂糖」以外にも、「タバコ」、「アルコール」、「ファーストフード」なども、筋力が落ちることがわかりました。
これは、個人差が、大きく、人によって違います。
「白砂糖」が、別に、毒ではない人も、いるのです。
また、これを、中和するテクニックも、いくつか、ありますが、これは、別の機会に、書きます。
ただ、当時の私の身体には、「毒」だということがわかりました。
そこで、これらを、一切身体に、入れない決意をしました。
それから、本間先生に、
「本間先生、これは、一体、なんという現象なのですか?」
と尋ねると、先生は、
「トーマ君、これはね、キネシオロジー(Kinesiology)、正確には、AK(アプライド・キネシオロジー)というんだよ」
と答えてくれました。
これが、私が、「キネシオロジー」という言葉を聞いた、最初でした。
その他にも、私のトレーニングに、最大の欠点があることが、わかりました。
それまで、
「地上最強になる!」
「世界チャンピオンになる!」
などと思い描き、それを目標に、ただひたすら、強さを求めて、孤独なトレーニングを、やってきて、それが、
「とってもいいことだ!」
と自分で、思い込んでいたのですが、まさに、それが、間違いだったのです。
「地上最強」
「世界チャンピオン」
などという言葉を、思い浮かべながら、本間先生に、検査してもらうと、また、腕に、力が入らなくなったのです。
これは、私には、理解できない現象でした。
ただ、こんな、「無力」の状態で、強くなれるわけはありません!
それまで、「バシャール」などの本を読んだり、「マーフィー」や「ナポレオン・ヒル」などの成功哲学、その他のセミナーなどを、受講して、
「ワクワクすることをすれば、いいんだ!」
「心に強く、思い描くことは、必ず実現する!」
などいう言葉を信じて、生きてきたのですが、何か、その哲学に、根本的な欠陥が、あるようなのでした。
どんな人でもそうですが、それまで、自分が、信じていたことを、ある程度、変えることは、とっても難しいものです。
ただ、それまでは、その哲学で、日本での数々の大会で、勝っていたので、おそらく、その時点までは、その哲学でよかったのだろうと思います。
ただ、次の「新しい哲学」を採用しないかぎり、自分に、明るい未来は、なさそうだという気持ちに、なりました。
しばらく、考えていたのですが、答えがわからず、しかたなく、本間先生に、尋ねました。
「本間先生、自分は、ワクワクすることをすることが、絶対的に、正しいと、信じていたのですが、どうして、この思いが、身体に、毒になるのですか?」
先生は、やさしく笑いながら、わかりやすく、説明してくれました。
「トーマ君、それはね、エゴ(我)だよ。君の今のワクワクは、根本に、醜いエゴが、あるんだ。エゴのある人間というのはね、社会という生命体が、癌細胞だとみなして、自然治癒力が働き、そういう人間を、殺しにかかるんだ。だから、ハイアーセルフから、肉体のパワー(筋力)を、奪われるんだよ」
こう言いました。
先生は、続けて、
「今度は、自分が、神様の身体に入って、その神様の血管の中で、たくさんの赤血球の一つだと思い、それをイメージしてごらん。皆で、楽しく、遊んでいるイメージだよ」
こう言われたので、それをイメージすると、自分でも、信じられないぐらいのパワーが、腕に、入りました。
自分に、欠けていたのは、「思いやり」や「気配り」などでした。
それから、ジムで、トレーニングの最中、孤独にならずに、周りにいる人たちに、笑顔を、ふりまき、明るく挨拶し、できるだけ、自分だけが、ワクワクするのではなく、周囲の人を助け、皆を、ワクワクさせるようにしました。
「自分だけ、ワクワクしていては、だめだ!」
ということに、気がついたのでした。
それから、私自身の記録も、グングン伸びていきました。
言葉では、うまく表現できない、「自分も周囲も幸せにする、本物のワクワク」と「エゴの混じった、偽物のワクワク」も、「キネシオロジー」を使えば、簡単に、見分けることが、できるのでした。
「私に足りなかったもの」、それは、「筋肉の力」の他に、「魂(ハイアーセルフ)」の力だったのです。
それから、1年ほどした、1999年の3月には、ずいぶん、記録も伸び、身体も、変化していました。ある日、本間先生が、
「トーマ君、砂糖やタバコ、アルコールのように、マイナスの波動で、パワーダウンさせる物質も、地球上には存在するんだけど、他にも、プラスでもマイナスでもない、中立の物質、そして、パワーアップさせる、プラスの波動をもった物質などがあるんだよ」
と言ってきました。あるジュースを見せてもらいました。
「ノニジュース」というジュースでした。
もともとは、病気のための万能薬らしいのですが、パワーもアップするというので、さっそく、本間先生と、二人で、実験してみることにしました。
100%、天然の成分というのが、気に入りました。
矯正したあと、精神を統一して、そのジュースを、飲んでみました。
それから、それまで絶対に握れなった、アメリカ製の「スーパーグリッパー」という握力を、鍛える器具の最高の強度を、握ってみました。
すると、なんと、玩具のように、いとも簡単に、握れるではないですか。
その強度、実に、握力100キロです。自分の限界を、20~30%も、一気に、超えられました。
「自分は、強くなった…。」
と実感できた瞬間でした。(笑)
それから、1999年の夏には、「アームレスリング」のカリフォルニア州大会のヘビー級に、出場しました。
負けはしましたが、チャンピオンと、3分間の互角の勝負をやり、アメリカ人の拍手喝采を浴びました。
それから、2000年には、「パワーリフティング」において、カリフォルニア州大会、全米大会、北米大会、そして、世界大会で、全て、優勝することが、できました。(笑)
「強さ」というものは、「筋肉の力」のほかに、もう一つ、「魂(ハイアーセルフ)」が加わって、「本物の強さ」になるのだということを、本間先生は、私に教えてくれたのでした。
PS 1998年頃、ロスのゴールドジムの前で。毎日、ガンガンに、筋トレしていました。楽しかったな~(笑)
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