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いじめ

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連日、テレビでは、「いじめ」についいて、報道していますね。

「いじめ」の事件、テレビをみる度に、昔の自分の体験も、思い出しながら、とても、悲しい気持ちになります。

以前にも、何回か書きましたが、大切なことだと思うので、もう一度、「いじめ」の話を、書いてみましょう。




日本においては、昔は、「学校」という場所は、一種の聖域のような扱いの場所で、学校の中での問題には、よっぽど、殺人事件でもないかぎり、警察などが、介入することは、なかったようです。

私のあやふやな記憶によると、30年以上くらい前に、どこかの県で、

「学校内の校内暴力が、あまりにも酷い」

ということで、その学校の校長先生が、警察に通報して、警察官のグループが、学校の中に、入ったことが、ありました。

警察が、こういうかんじで、学校内に、入ったのは、日本では、その時が、初めてだったそうです。

だから、警察が、学校に、堂々と入るというのは、比較的最近の出来事だということです。

これが、いいことなのか、悪いことなのかは、わかりません。




参考までに、アメリカの「いじめ」の事情について、書いて、みましょう。

アメリカは、日本の社会と、いろいろ違うのですが、やはり、一番の違いは、犯罪の多さです。

その中でも特に、拳銃の問題は、大きいです。

よく、アメリカ人は、フレンドリーだと、言われていて、確かに、そういう面もあるのですが、アメリカに住んでいたころ、夜のガソリンスタンドなどでも、

「ハロー!」

と挨拶してくるのを、見て、

「ああ、そうか! アメリカ人の挨拶の中には、私は、怪しい人間では、ありませんよという、アピールも、含まれているのだな。お互いに、怖がっているんだな」

と考え直しました。

よく、彼らが、すぐに、

「エクスキューズミー」

という言葉を使うのも、同じ理由かも、しれません。

アメリカでは、いわゆる、喧嘩自慢などをする人は、日本に、比べると、あまりいないそうです。

見知らぬ人間と、喧嘩など、怖くて、できないのです。

誰が、拳銃を持っているか、わからないからです。

日本人が、日本で、見知らぬ人と、酔っ払って、喧嘩ができるのは、日本に、拳銃が、あまり、出回っていないせいだと、思います。

日本の暴走族なども、アメリカでは、暴走行為は、できないと思います。

アメリカで、暴走行為などしたら、警察や住民から、すぐに、射殺されます。(苦笑)

そういう観点から見た場合、日本人は、かなり社会に、甘えていると、思います。




さて、「いじめ」の歴史ですが、これは、もう、人類の歴史が、始まってから、ずーと、続いている問題のようです。

ただ、近年、法律で、世界で一番最初に、「いじめ禁止法」を制定したのは、スウェーデンで、これは、1994年に、政府が、学校内で、起こる全ての「いじめ」を禁止し、学校側に、いじめ防止を、義務づけたものだそうです。

アメリカでは、1996年に、サウスカロライナ州で、学校内の「いじめ」を、含めた暴力事件を、地元の警察(司法省)に、報告することを義務づける、「学校犯罪報告法」が、制定されるなど、すこしづつ、これを、撲滅しようとする動きが、広がっているようです。

アメリカは、「いじめ」にも、学校でも、拳銃が、使用されることが多く、日本よりも、その点は、深刻な問題のようです。




アメリカの「いじめ対策」は、日本と違い、とてもユニークで、興味深いです。

まず、日本では、

「いじめは、加害者だけでなく、被害者にも、責任がある」

と長い間考えられているのに対し、アメリカでは、「いじめ」を「レイプ事件」と、同等に、扱っており、このような日本の考え方は、

「レイプされた被害者に、あなたの側にも、責任が、あったのではないか?」

と聞くようなものとして、考えられ、

「いじめは、あくまでも、加害者が、悪い」

ということを前提に、裁判などが、行われているそうです。

ご存知のように、アメリカでは、

「自分の身は、自分で守る」

という自主性の考え方が、強いのですが、いじめに関しては、日本のような、

「いじめられたら、いじめ返してやれ!」

という考え方は、いじめ専門家の間でも、あまり、ないそうです。

理由は、

「いじめは、最初から、アンフェアな状況で、行われるため、アメリカ人が、大切にしている、フェアプレーの精神が、当てはまらないから」

だそうです。

「いじめは、加害者と被害者の力の差が、はっきりしていて、被害者は最初から、加害者と闘うだけの力は、備えていなく、もし、備えていれば、最初から、いじめられない」

という理屈だそうです。

そのとおりだと、思います。



アメリカの「いじめ対策プログラム」には、いろいろ、考えさせらるものが、多いです。

例えば、学校などでは、日本などでは、すぐに教師に、問題の対策を、迫りますが、アメリカでは、

「いじめの85%は、教室以外の場所で、発生している」

と様々な調査から分析し、教師よりも、学内食堂(カフェテリア)のスタッフや体育館の管理人、学校内の警備員、学校近くの商店街の商店主、近所の主婦、老人などに、「いじめ」を、目撃したら、

「すぐに、スクールカウンセラーに、報告するように」

と学校側が、指導しているそうです。

このあたりは、やはり進んでいると思います。



また、被害者へのアドバイスにしても、アメリカは、

「いじめられたら、すぐに、ウォーク・アウェイ(立ち去る)するのがよい」

「からかわれても、すぐに、怒ったり、泣いたりせず、ユーモアなどで、言い返しながら、さりげなく矛先を、かわしてください。正面から、向かっては、ダメです」

などと、日本とは、すこし違った対応を、教えるようです。



興味深いデータも、たくさんあり、あるアメリカの心理学者が、13歳の子供から、「6~12歳まで、いじめっ子だった」生徒を、選び、調査すると、

「いじめっ子のテストステロン(男性ホルモン)の分泌量は、普通より、少ない」

という研究データを、発表しています。

これは、

「男性ホルモンの分泌量は、社会的な成功に、比例する」

という仮説があり、一般に、成功者というものは、これの分泌量が、多いそうです。

この点から、見た場合、「いじめっ子」というものは、実は、自分達は、

「弱いものを、いじめられる自分達は、学校の支配者だ」

と思っている場合が、多いそうですが、科学的には、「敗北者」が、とても、多いのだそうです。

この「いじめっ子」の追跡調査によると、3年後、16歳で、彼らのほとんどが、地元のギャング集団に、入ったそうなのですが、その中で、彼らの「攻撃性」が、その集団で、評価されるようになると、「水を得た魚」のように、生き生きしてきて、男性ホルモンの分泌量が、増えたそうです。

つまり、「いじめっ子」のほとんどは、学校では、「敗北者」なのですが、ギャング集団の中では、科学的に、「成功者」に、なれたそうです。



ノルウェーのダン・オルウェーズ博士が行った調査によると、小学生から中学生時代に、「いじめっ子」だった生徒の約60%が、24歳までに、何らかの犯罪を、1回は、犯して、有罪に、なっているそうです。

普通の生徒よりも、4倍の確率だそうです。

これは、もはや、「教育問題」ではなく、「国家の大問題」です。



いじめっ子の矯正は、可能らしいのですが、なるべく、早い時期に、できれば、4~5歳までに、やっておいたほうが、いいそうです。

本当のいじめっ子というものは、少なく、ほとんどのいじめっ子は、学校の友達を、いじめても、自分の弟などが、いじめられていると、自分の弟は、助けるという「やさしさ」も、同時に、もっている場合が、多いそうです。

アメリカでは、昔から、他にも、学校の授業で、「ロールプレイ(役割演劇)」などで、様々な角度から、生徒に「いじめ問題」を考えさせたり、学校内で、生徒の中から、「調停員」を、選び、生徒同士で「いじめ」などの問題解決をする、「コンフリクト・レゾル―ション」などが、全米の2000校以上で、行われているそうです。




日本においては、社会的な、解決方法は、やはり、「義務教育の見直し」かもしれません。

義務教育というシステムは、たしかに、国家が、親に、子供を、学校に行かせる義務があると、強要しているのですが、別に、子供たちに、強要しているわでは、ありません。

子供たちには、学校に行く義務は、ないみたいです。

さらに、この義務教育制度が、できたのは、戦争中で、戦争のための兵隊を、養成するのも、目的の一つだったようです。

現在では、それほど、必要なものではないと、思います。

もしくは、義務教育の期間を、現在の中学3年生までではなく、小学4年生くらいまでに、引き下げて、それ以上学びたい生徒は、自主的に、自分で、高等教育を、受けるようにするという、選択の幅を、大きくするというのも、解決策の一つかもしれません。




あるコメンテーターが、テレビで、話していたのですが、クラスというのは、ただ単に、同じ地域の子供たちが、同じ年齢だったというだけで、集められた集団だそうです。

つまり、山手線に、乗ったら、たまたま、同じ車両に、乗り合わせた、同じ車両の集団のようなものだそうです。

だから、その集団のグループ全員と、理解しあったり、仲好くなることは、不可能なのです。

これを、クラスの担任の先生が、

「みんな、仲好くしなさい!」

などと、説教するから、それを、守ろうして、生徒たちが、苦しくなるのです。

意地悪な生徒だったら、

「そんなこと言っている先生は、職員室の先生方全員と、仲好くやってるんですか?」

と、ツッコミを、入れると、思います。(笑)



いじめられている子どもたちに、私たちが、一人の大人として、言ってあげられる一言は、ただ一つ、

「学校なんて、行かなくても、いいんだよ」

この一言だけで、いいと思います。

これだけで、子供たちは、だいぶ、楽になると思います。







PS 昨日、仲のいい友人と、喫茶店で、おしゃべりしながら、世界一美味しいアイスクリームを、食べました。

昔、学校や会社で、いろいろないじめを、体験した私ですが、現在は、こんなに、幸せな毎日を、過ごしています。(笑)

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