これも、以前にも書いたのですが、この時期に必要な内容だと思うので、再掲載します。
昔も今も、「光」と「影」は、どの社会にも存在しています。
この「光」と「影」を、具体的に、「善」と「悪」という言葉に、置き換えて考えてみます。
それぞれのハッキリした定義は難しいので、あくまでも便宜上分けただけです。
「白」と「黒」と表現してもいいですね。
「白=善」
「黒=悪」
ということにします。
人間は、大昔から、この「白」と「黒」の問題に、悩んでいたと思います。
これは、とっても難しいです。
なぜなら、人によって、それぞれ解釈が違うからです。
たとえば、とても好戦的な男性のことを、
「勇ましい!」
と感じて、憧れる人もいれば、
「野蛮だ!」
と感じて、軽蔑する人もいます。
さらに、喧嘩や戦争などは、自分や自分の国が、「黒」だと思っている人など、ほとんどいないのです。
人や国が、争っている場合、そのほとんどが、それぞれ自分たちこそ、「白」だと思っているのです。
喧嘩や戦争というのは、「白」と「黒」が、戦うのではなく、ほとんどが、「白」と「白」が、戦っているようなものです。
「正義」 VS 「もう一つの正義」
この対立なのです。
また、状況によっては、善良な人が、犯罪者に襲われて、抗戦するような「白」と「黒」の戦いもあるし、犯罪者同士で抗争する「黒」と「黒」の戦いもあるでしょう。
だから、大きくわけて、この世界での争いごとというのは、
「白」 VS 「白」
「白」 VS 「黒」
「黒」 VS 「黒」
という3タイプの争いに、分けられるのかもしれません。
いずれにしても、「白」と「黒」だけの二極だけでは、争いが過激になりやすいということを、人間は、長い歴史の間に、経験として学んだのだろうと思います。
注意して、細かく観察してみると、世界中のたくさんの国や政治、社会、組織の中には、この「白」と「黒」だけの戦いを、緩和するために、「灰色」、つまり、「グレーゾーン」を、意図的につくっていることに、気がつくことがあります。
「白」と「灰色」と「黒」
という三極で、バランスを保っているケースが、多いということです。
例をあげてみます。
「アメリカ」と「ロシア」
というふうには、この二大大国は、隣接していません。
もし、そういう地理的な状態だったら、すぐに、
「アメリカ」VS「ロシア」
という大戦争に、なってしまう可能性が、大きいからです。
アメリカ人が、単純に、
「悪の権化、ロシアを、やっつけろ!」
と思った時に、
「白」VS「黒」
の状態に、なりやすいのです。
そこで、緩和剤として、「灰色」である「グレーゾーン」を、二つ配置してあります。
「カナダ」と「アラスカ(アメリカ)」です。
「アメリカ」と「カナダ」と「アラスカ」と「ロシア」
こうやって、「灰色」を入れることによって、それが、「クッション」の働きをして、大きな争いに、なりにくくしているのです。
仮に、アメリカ人が、自分たちが、「白」で、「ロシア」を、「黒」だと思っているとして、戦争が、始まっても、
「白」VS「灰色」VS「灰色」VS「黒」
という状態に、なりやすくしているということです。
「単純」よりも、「複雑」のほうが、いいこともあるのです。
例え話ですが、「アメリカ」と「ロシア」を、人間の「骨」と「骨」だとすると、骨同士では、摩耗してしまします。
だから、「骨」と「骨」の間に、関節としての「軟骨」を置く必要があるのです。
この場合、「カナダ」と「アラスカ」という「グレーゾーン」は、「軟骨」の役目をするのです。
「アメリカ」と「ロシア」が、戦争しそうになっても、間の「カナダ」を、いちいち通らないといけないので、戦争がしにくくしているのです。
もしかしたら、「カナダ」だけでは、負荷がかかりすぎて、荷が重たいということで、さらに、「グレーゾン」である、「アラスカ」を、追加したのかもしれません。
「アラスカ」というアメリカの州であって、本国のアメリカから、離れているという中途半端な地域を、わざとつくり、さらに、地理的に複雑で、ややこしくして、戦争が起こりにくいように、歯止めをしているのだと思います。
これは、世界中にある、たくさんの国境付近にも見られます。
「ロシア」と「ヨーロッパ」の間にも、「ウクライナ」などが入っています。
さらに、北欧やスイスなどの小さな国を、たくさん入れることによって、わざと複雑な状況をつくっているように見えます。
ヨーロッパに、小さな国が多いのも、長い歴史から、
「外国との政治は、単純にしないほうがいい。複雑なほうが、争いが起こりにくい」
ということを、学んだからかもしれません。
「中国」という大国と「インド」という大国の間にも、「ネパール」などの小国が、いくつか入っています。
これも、
「中国」VS「インド」
という大きな戦争を、防ぐための緩和剤であり、クッションだと思います。
他にも、「中国」と「ロシア」の間には、「モンゴル」が、入っています。
この「モンゴル」も、先ほどの「カナダ」のような「グレーゾーン」であり、クッションの働きをするのだと思います。
推測ですが、「モンゴル」だけでは、負荷がかかりすぎて、荷が重たいということで、「グレーゾーン」である、「内モンゴル自治区」を、追加したのかもしれません。
「内モンゴル自治区」という中途半端な地域を、わざとつくることによって、複雑で、ややこしくして、戦争が起こりにくいように、歯止めをしているのだと思います。
これは、「チベット自治区」や「新疆ウイグル自治区」なども、同じだと思います。
たしかに、これらの地では、紛争が絶えませんが、でも、これらのクッションが、なくなったら、
「ロシア」VS「中国」
「中国」VS「インド」
などの大国同士の大戦争が、勃発する可能性があるのです。
「中国」も大国ですが、やはり、「日本」も大国だと思います。
だから、この二国も、もし隣接していれば、
「中国」VS「日本」
という大戦争に、なりやすいと思います。
幸い、この二国の間には、日本海という荒波があって、地理的に、なかなか戦争しにくいのですが、それでも、危ういいといことで、この間に、「韓国」と「北朝鮮」というクッションである、「グレーゾーン」を、つくったのだと思います。
おそらく、最初は、「韓国」だけでも、大丈夫だと思ったのでしょうが、だんだん、韓国だけでは、荷が重いということが、わかってきて、中途半端な「北朝鮮」という「グレーゾーン」を、追加することによって、複雑にしたのだと思います。
このように、二極だけでは危ないので、三極にして、それでも不安な場合は、四極にして、安定を保つという高等テクニックは、世界中で行われています。
ただし、これは、なかなか、一般の人には理解できないようです。
ちょうど、将棋の名人同士が、対局しながら、高度な読みあいをしていても、将棋の素人たちには、理解できないようなかんじだと思います。
日本の政治でも、世界を支配している極悪人たちに、対抗するためといって、善良な人を、政治家にしたりすると、
「白」VS「黒」
という戦いになりがちです。
具体的には、
「善良な日本の国民&政治家」VS「極悪な世界の支配者」
という構図です。
それでは、過酷な戦いになるので、いろいろ考えた結果、「グレーゾーン」になる「灰色」を、入れたんだと思います。
「白」VS「灰色」VS「黒」
という構図にしたのです。
具体的には、
「善良な日本の国民」VS「腹黒い日本の政治家」VS「極悪な世界の支配者」
という感じです。
何が言いたいか、わかりますか?
「日本の政治家は、ちょっと腹黒いほうがいい」
と言っているのです。
日本の政治家が、善良な人ばかりだったら、
「白」VS「黒」の構図になり、過激な事件が、起こりやすくなるのです。
日本人に、あまり、「極悪人」はいません。
政治家にも、本当に悪い人、つまり、「悪人」は、少ないのです。
しかし、ズルイことばかり考えている「ズル人」は、たくさんいます。
でも、それでいいのです。
その「ズル人」である人たちが、政治家になってくれて、アメリカを支配しているような本当の極悪人たちと、会ってくれるおかげで、私たち一般の国民は、そういう悪人たちと、顔を合わせなくて済むのです。
「善良な日本の国民&政治家」VS「極悪な世界の支配者」
という「白」VS「黒」は、怖いと思いませんか?
「善良な日本の国民」VS「腹黒い日本の政治家」VS「極悪な世界の支配者」
という、
「白」VS「灰色」VS「黒」
のほうが、気分的に楽ですよね?
日本の腹黒い政治家たちに、どんなに文句や悪口を言っても、殺されることはありませんが、もしも、彼らがいなくなったら、私たちは、アメリカを支配しているような極悪人たちに、直接、文句を言わないといけなくなります。
下手したら、暗殺されるかもしれません。
もしくは、日本人の全てが、納得するような素晴らしい人物が、政治家になったら、彼らと一致団結して、世界を支配している極悪人たちと、戦うような構図に、自然となってしまうのです。
恐ろしいことになるかもしれません。
1960年代に、実際に、そうなったのが、「インドネシア」です。
その当時の政府は、善人ばかりで、インドネシアの国民のために動いたために、アメリカの支配層を本気で怒らせたのです。
その結果が、1965年に起こった、100万~300万人といわれている、「インドネシア大虐殺」です。
この時に、インドネシアの政府が、日本の政府のように、弱腰だったら、この大事件は、起きなかったかもしれません。
こう考えると、緩和剤でもあり、クッションでもある、灰色の「グレーゾーン」の働きをしてくれている日本の政治家たち、特に、「自民党」などの与党に、感謝したくなってくるのではありませんか?
凄く厳しい仕事をしているのですよ、彼らは…
「善」と「悪」
そして、
「白」と「黒」
私たちは、「光」と「影」のコントラストでしか、認識できない世界に、生きているので、これは、しょうがないのかもしれません。
未来の世界になっても、ある程度は、「光」と「影」は、存在していると思います。
ただし、今よりは、その対比は、薄かったり、繊細だったりするのかもしれません。
いずれにしても、「光」だけでも、「影」だけでも、認識することが難しくなるために、この二つは、いつの時代にも、ある程度は、存在し続けると思います。
そして、「光」が強くなれば、「影」も強くなるし、「影」が強くなれば、「光」も強くなるという傾向は、もう少し、続くだろうと思います。
いすれにしろ、「悪」の問題は、根深いです。
人間の歴史において、何度も、
「悪を根絶しよう! 世の中が悪いのは、悪人がいるからだ。悪い人がいなくなって、良い人ばかりになれば、社会は、良い社会になる!」
こう思って、革命を起こしてきました。
しかし、それが、必要以上の虐殺、つまり、「粛清」などに繋がったケースが、山ほどあるのです。
革命が終わった後、しばらくしてから、人々は、
「悪を滅ぼせば、悪は無くなる…」
この思想こそが、「悪魔」の思想だったということに気が付いて、愕然としたのです。
では、どうすれば、いいのでしょうか?
昔から、
「毒を以て毒を制す」
という高等テクニックで、世の中を良くしたケースも、たくさんあります。
ご存知のように、このことわざは、
「悪に対して、別の悪で対抗する事、悪人に対抗するために、他の悪人を用いる事、悪事に対して、悪事で対応する事」
の意味ですね。
毒を用いて、他の毒を中和・解毒する事を例えたものです。
実際、
「毒薬変じて薬となる」
とも言うように、毒を薬として用いる事が、可能だったり、逆に、薬は量によって毒だったりもしますね。
他にも、
「蛇の道は蛇」
とも、言いますね。
問題を起こすものと同類のものを用いて、問題を解決するという意味です。
具体的な例をあげますね。
1990年に、それまで、とても治安の悪かった、「ニューヨーク」が、ある時期から、劇的に治安が良くなったことがあったそうです。
その理由は、当時、アメリカで一番大きなマフィアのグループのボスを、ニューヨーク市長にしたのだだそうです。
それで、チンピラクラスのギャングたちは、震えあがって、悪さができなくなったそうです。
悪さをしても、警察官は、逮捕するだけですが、ボスの庭で、悪さなんかしたら、殺されるからです。
これは、マフィアのボスにとっても、良い話です。
「マフィアのボス」という肩書のまま死んでたら、子供や孫に、迷惑がかかるかもしれませんが、「ニューヨーク市長」という肩書で死んだら、その子供や孫、そして、末代まで、そのファミリーは、人々から、一目置かれます。
2020年に開催される、「東京オリンピック」でも、組織の顔ぶれを見ると、日本で最大の暴力団のトップが、入っていますね。
これも、先ほどのニューヨークと同じ理由だと思います。
日本のヤクザたちも、親分が開催するイベントで、悪さなどできないのです。
このように、日本でも世界でも、人々は、
「清濁併せ呑む」
というかんじで、「悪」を滅ぼさずに、逆に、それを活用することが、最善の策だと考えてきました。
こういう大人の対応が、やはり、理想なのです。
状況によっては、難しいこともあると思いますが、方向性としては、そのやり方が、一番いいのです。
「陰陽和合」という言葉がります。
これには、いろいろな意味があるそうですが、一つには、性質が違うものを合わせることによって、相互作用で、思いもよらないものが、生まれるという意味もあるようです。
「陰」と「陽」を合わせる。
例えば、風水的な考え方で、「山」は、良い気が集まるが、「谷」は、悪い気が集まるという考え方が、あるそうです。
理由は、谷は、どうしても、水が地下水などになって、溜まりやすくなり、流れが悪くなって、淀んで腐るために、そこの土地のエネルギーが、悪くなるからだそうです。
具体的には、東京の「渋谷」なども、本来、谷なので、悪い気が集まりやすいそうです。
しかし、そういう場所を、あえて、「若者の街」というイメージに、つくりかえて、若い女の子を、集めることによって、エネルギーを中和させているのだそうです。
「悪くてエネルギーのない場所」
「良くてエネルギーのある若者」
この二つを、合わせているのですね。
他にも、一年の中で、猛烈に暑くなったりする「過酷な時期」に、あえて、「お祭り」をやるのも、そうらしいです。
「これから、とても暑くなるぞ…」
と、人々が思って、やる気がなくなりそうな時期に、やる気の出るお祭りが、行われてきたようです。
「やる気のなくなる季節」
「やる気の出る行為」
この二つを、合わせているのです。
「悪人」というネガティブなエネルギーに、何らかのポジティブなエネルギーを合わせて、「陰陽和合」を行った事例が、過去の歴史にも、たくさんあります。
「憎悪」と「憎悪」というネガティブエネルギー同士を、ぶつけると、さらなる憎悪を、生むだけなのです。
「ネガティブな憎悪」
「ポジティブな感謝」
この二つの間逆のエネルギー同士を、ぶつけることによって、中和させようという試みが、何度もされているのです。
最近の例をあげると、アメリカのオバマ大統領に、「ノーベル平和賞」を与えてましたね。
これも、そうだと思います。
エネルギーの中和もあるのですが、オバマ大統領が、シリアを空爆しようとした時に、世界中の人が、
「あれっ? ノーベル平和賞の受賞者が、空爆の命令をやっているぞ。これって、どういうこと?」
と、悪行に、気づきやすくする効果もあるのです。
中国の天安門広場に、「毛沢東」の大きな肖像画が、掲げられていますが、あれも、「陰陽和合」の効果を、狙ったものかもしれません。
「悪人」を、罰したり、無視したり、隠したりするやり方も、ありますが、間逆の「祭り上げる」というやり方もあるのです。
「悪」
「祭り上げ(祀り上げ)」
この真逆の二つを合わせて、和合させるということです。
数年前に、友人たちと食事している時に、面白い話になりました。
ある人が、「パラレルワールド」に移動して、別の世界に行ってきたそうです。
そこは、この世界とは、ちょと違う世界だったそうですが、あえて言葉で表現すると、「近未来の地球」だったそうです。
未来の世界というは、無限にあるので、「可能性の一つ」としての未来だと思いますが、その地球は、なんと、戦争が、無くなっていて、完全に平和な世界に、なっていたそうです。
話を聴いているかんじだと、今から、10~20年以内の近未来みたいです。
その近未来の地球には、超巨大な石像が、建造されていたそうです。
それは、3人の人物がモデルになった石像だったそうです。
どこの国のどの場所で、誰なのかは、わからなかったそうですが、その3人というのが、地球上のあらゆる戦争に、関わった張本人であり、極悪人だったそうです。
この3人が、これまでのほとんどの戦争を、起こしていた元凶にあたる人物だったそうです。
「陰陽和合」の考え方だと思いますが、この3人の極悪人を、「神様」として、世界中の人たちが、崇め奉ったら、地球上から、戦争が無くなったのだそうです。
「悪人の神様」
というものを、つくったのだそうです。
「面白いな…」
素直に、そう思いました。
今まで、私たちは、こういう極悪人たちを、
「どうやって捕まえて、処罰しようか?」
ということばかり、考えていました。
しかし、これは、「悪人」と「処罰」というネガティブなエネルギーを、合わせているだけです。
「悪人」
「神様」
という二つの間逆のエネルギーで、陰と陽を、和合させるといやり方も、あるということです。
考えてみれば、魂レベルでは、悪人というのは、嫌われ者で、さびしがり屋が、多いのかもしれません。
さらに、「教師」と「反面教師」という視点から見れば、「悪人」ほど、最高の反面教師は、いないでしょう。
だから、人類に、多大なる学びを与えてくれた「偉大な反面教師」としての「神様」という側面も、あると思います。
そういう意味では、この「悪人の神様」という発想は、間違っているわけでもないと思います。
大切なことは、こういう世界を、パラレルワールドとして、実際に、見てきた人がいるということです。
こういう未来が、実在しているというのを、私は確信しました。
地球が、完全に平和な惑星に、生まれ変わる可能性が、間近に迫っているということです。
こういう明るい展望って、いいですねー。
今から楽しみです。
PS アメリカのラシュモア山国立記念公園にある、巨大な彫刻。
4人のアメリカの大統領の顔が、インディアンの聖地に彫られています。
インディアンたちの側からは、こう見えたと思います。
「インディアンを虐待した悪魔たち」
「インディアンの聖地」
これも、こういう真逆の二つを合わせた、陰陽和合かもしれませんね。
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